2013/05/05

【投資のはじめかた】5.アセットアロケーションをどう決めるか

前回は生活防衛資金の貯め方について書きましたが、今回はいよいよアセットアロケーションの決め方について書きたいと思います。

アセットアロケーションとは資産配分のことです。つまり、日本・先進国(日本除く)・新興国の株式や債券などの投資比率を決めることです。



実は、資産運用の世界では「資産運用の結果の大半はアセットアロケーションで決まる」ということが言われています。つまり、「どの銘柄を買うか」や「いつ買うか?」よりもアセットアロケーションが重要ということです。

(アセットアロケーションについてもっと詳しく知りたいという方は、ブログ「ファンドの海」管理人のイーノ・ジュンイチさんが書いた電子書籍「『資産運用にアセットアロケーションが重要』とは、いつ、誰が、なぜ言いだしたのか?」に詳しい解説が載っていますので、読んでみて下さい。)

ところが残念ながら、アセットアロケーションに唯一の正解というものがありません。それは、「①各個人によってどの程度リスクが取れるのかは違う」ということと、「②アセットアロケーションを計算する際に使用する『将来の』期待リターン・リスク・相関係数を厳密に求めることが出来ない。」からです。

しかし、自分で決めろと言われてもどうしたらいいのか分からないと思うので、ここでは参考に、4つのアセットアロケーションを紹介します。いずれもリスクが高めで若い方向けのアセットアロケーションとなっています。(期待リターン・リスク・相関係数の値は、ファンドの海のアセットアロケーション分析による)


おすすめアセットアロケーション1












期待リターン:4.90%
リスク:16.65%

日本株式と先進国株式が半々のアセットアロケーションです。経済評論家の山崎元氏がおすすめしていたアセットアロケーションの一つです。非常に分かりやすく管理もしやすそうですね。

(参考)山崎元「ホンネの投資教室」
第70回 ETFを使った個人資産運用~簡便法~


おすすめアセットアロケーション2











期待リターン:5.96%
リスク:19.59%

こちらも経済評論家の山崎元氏おすすめのアセットアロケーションの一つです。日本株式と外国株式が半々というのは「おすすめアセットアロケーション1」と同じですが、外国株式内の比率が先進国株式と新興国株式で半々となっています。新興国株式を加える事により、期待リターンも上がっていますが、リスクも同時に上がっています。


(参考)山崎元のマネー経済の歩き方
アセットアロケーションの簡便法最新版



おすすめアセットアロケーション3











期待リターン:5.43%
リスク:19.15%

こちらは世界の株式時価総額に合わせたアセットアロケーションです。日本株式・先進国株式・新興国株式をそれぞれの市場の大きさに応じて配分する方法です。効率的市場仮説、つまりすべての市場参加者(投資家)が合理的だと仮定した場合、もっとも効率的なポートフォリオは世界市場ポートフォリオであることが数学的に証明されています。

かなり簡略的に書いてしまいましたが、橘玲著「臆病者のための株入門」に分かりやすい解説がありますので、興味のある方は読んでみて下さい。もっと詳しく知りたい方は「ウォール街のランダム・ウォーカー」(※)を読んでみて下さい。





それぞれのアセットクラスを世界の株式時価総額に合わせて投資するには、少し手間がかかりますが、効率的市場仮説に納得の行く方はこのアセットアロケーションがおすすめです。


おすすめアセットアロケーション4











期待リターン:6.35%
リスク:19.95%

こちらは私が考えたアセットアロケーションです。先にも書いたように効率的なアセットアロケーションを計算する際には「将来の」期待リターン・リスク・相関係数のデータが必要です。しかし、厳密に求めることは不可能なので、日本株式・先進国株式・新興国株式を同じ比率にしてしまおうという、かなりざっくりとしたアセットアロケーションです^^;世界の株式時価総額よりも少し日本株式・新興国株式の比率を増やしたい、世界の時価総額の比率をいちいちチェックするのはちょっと…という方におすすめのアセットアロケーションです。


参考として4つのアセットアロケーションを紹介しましたが、すべて株式で構成されるアセットアロケーションです。私自身は株式以外にも、日本REITや外国REIT、新興国債券(為替ヘッジ型)にも投資していますが、いずれも少額のため、今回のおすすめアセットアロケーションからは外しました。あとは好みに応じて、それぞれアレンジしてみて下さい。(余談ですが、私はアセットアロケーションをいろいろ検討するのが趣味で、よくみんなから変人、たまに変態とも言われます。えっ、理由は違うって?)

また、もう少しリスクを落としたアセットアロケーションにしたいという方は、無リスク資産として日本債券を組入れることをおすすめします。例えば、「おすすめアセットアロケーション1」に日本債券を20%組み入れる場合、日本債券20%、日本株式40%、先進国株式40%とします。日本債券は株式との相関係数が小さい、つまり株式とは違った値動きをするため、アセットアロケーションのリスクを落とすのに最適なアセットクラスです。

(参考)金融のプロに騙されない等身大の資産作り
保有資産の値動きの9割がこれで決まる!? アセットアロケーション(資産配分)を簡単に計算する


さて、アセットアロケーションを決めたら、次はいよいよ具体的な投資商品を決めます。それはまた次回に。

(次回へ続く…)


※ 誤解されている方が多いんですが、効率的市場とは「市場は常に正しい」ということではありません。詳しくは、ウォール街のランダム・ウォーカーの「第11章 効率的市場理論に対する攻撃はなぜ的外れなのか」をお読み下さい。このことは、水瀬ケンイチさんのブログでも指摘されています。

(参考)梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー
効率的市場仮説とインデックス投資の有用性(2013年版)

2 件のコメント:

  1. アセットアロケーションって本当に難しい(ってか分からない)ですよね。
    なので私は”自分はこうしてますよ~”ってことは言えても、おすすめって形ではどうしても二の足を踏んでしまいます。
    なので、これをまず記事にできたところが凄い。
    また、こうやって様々な例と根拠を示してもらえると、とても参考に、そして勉強になります。
    さすが、”変人”。

    あっ、それから”変態”については、つばささんのツイートが原因かと。
    「おっぱいおっぱい」というツイートを見るたび、
    ”果たしてこの場合、乳首の数は2つなのか?4つなのか?」、と悩んでしまいます。

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    1. ちんあおさん>ありがとうございます!確かにアセットアロケーションには唯一の正解が無いので、人には薦めにくいですよね。なのでいくつか選択肢を設けて、選んでもらう形にしました。

      乳首の数は4つを想定しております。(目指せちんあおさん!)

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